京都の嵐山にある、創業480年の老舗和菓子屋「福家堂本舗」は当代とって18代目。長い歴史と、その間に積み上げられてきた信頼を持つ福家堂はそれはそれは重い暖簾を背負っている。
福家堂の5人の子供のうち、彦一郎だけは血がつながっていない。両親を亡くしたことを機に、福家堂にやってきた彦一郎。そんな彼を元気付けるために、健司は和菓子作りをさせる。しかし、家業に興味があるのに「跡継ぎじゃないから」と工場に入れてもらえないふぶきは、それに不満気味。
そんな苛立ちの中、「うちの子になりたいん!?いやらしい!」と彦一郎に言ってしまうふぶき。
しかし一番その言葉のいやらしさを分かっていたのはそれを口にしたふぶき本人だった。